MANUFACTURE

ManufactureMaterials and Craftsmanship

素材とクラフツマンシップ

革新と伝統。工業的ノウハウと、手仕事が生み出す品質

1975年、最高級の家具コレクションをデザインするという着想のもと、建築家アフラ&トビア・スカルパとの協働が始まったとき、それは企業家的な観点から見れば、当時の主流に逆行する決断でした。その頃、多くの企業は人工素材を好んで採用していたのです。そのような時代にあえて天然素材を選ぶことは、スカルパによって再解釈された、スカンジナビアのオーガニックデザインの思想を想起させるものでした。Maxaltoの製品に使われる木材は、その予期せぬ特性と造形的な資質を開花させるべく加工される、まさに変容する素材なのです。

その目的は、<アフリカ・チェア(アルトナ コレクション)>や<ニュー・ハーモニー コレクション>といった製品で達成されたように、知的な感性を持つ顧客の想像力を刺激し、彼らの家具選びに影響を与えるような、アイコニックな存在を創り出すことでした。1993年、アントニオ・チッテリオを唯一のデザイナーとして迎えたMaxaltoは、新たな製品戦略を打ち出します。チッテリオにとって、それは当初チッテリオが“ミドルクラスのモダン家具“と呼んだ最初の<モデュス コレクション>の研究でした。ここでもまた、本棚、チェスト、チェア、小型のアームチェアといった、明確に伝統的なアイテムにおいて木材の使用が好まれました。その品質は、ディテールと高品質な職人技に宿っていました。しかし、それは象徴的な家具を生み出すことよりも、空間そのものに“モダンな気配“を漂わせることを重視していました。この意図のもと、製品ラインナップはソファ、アームチェア、アクセサリーにまで拡大され、多様なフォルム、素材、生産技術に富んだカタログが創り上げられ、非常にエレガントで緻密なソリューションが提示されました。こうしてMaxaltoは、市場における独自のアイデンティティを徐々に確立していったのです。

B&B Italiaの研究開発センターを活用し、素材や製造工程において同じ品質基準に従いながらも、Maxaltoは木材やその他の希少な素材の加工を管理する自社工場を擁しています。今日、Maxaltoはグループの中で「モダンクラシック」なアプローチを特徴とするブランドであり、洗練されたエレガントな家具の全ラインナップを提供しています。その製品は、現代的なアプローチでありながら、伝統的な職人技をもってデザインされています。優れた素材、精密な製造技術、そして特別なディテールを融合させているのです。

すべてはディテールに宿る

Maxaltoの真髄を知ることは、素材の多様性、仕上げの品質、そして一つひとつの製品の背景にある偉大な手仕事を発見することを意味します。それは、ゆったりとしたリズムと細心の正確さに導かれた、唯一無二の領域です。そして、ディテールこそが絶対的な主役であるというコレクションに結実しています。