B&B Italiaとその哲学 Profile and philosophy

Profile and philosophy―会社概要

B&B Italiaは、先見性のある起業家ピエロ・アンブロージオ・ブスネリによる1966年の設立以来、ホーム事業部、コントラクト事業部ともに、世界の家具デザイン界でリーディングカンパニーの地位を築いてきました。ミラノ北部に位置する本社は、後に世界的に有名になったレンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースによる設計で、パリにあるポンピドゥーセンターに先駆けて1972年に完成したものです。B&B Italiaの作り出す製品はイタリアンデザインの歴史、感性、技術、そして創造力への挑戦に大きく寄与しています。イタリアのデザインというものを世界的に有名にするとともに、“Made in Italy”のブランドを世界市場へと送り出したのです。B&B Italiaのコレクションは、現代文化の象徴であり、ライフスタイルとその要求の発展に的確に応えています。それらは、創造力とイノベーション、そしてその分野のノウハウの統合の結果もたらされるものです。

B&B Italiaでは企業の進化にとって重要な戦略的要素となる研究開発を、CR&Sと呼ばれるR&Dセンターによって行っています。そこでは国際的デザイナー達との協力によって、強く刺激される文化的な邂逅や経験があります。それぞれの製品が持つ素晴らしい特徴は、研究、創造、そして品質の価値が体現され、それが企業のDNAを形成しています。

イノベーション、品質、デザイン、そして威信のために国際的シーンで卓越すべきものは何か――ホーム事業部では、B&B ItaliaとMaxaltoというふたつのコレクションがあります。そしてコントラクト事業部では、世界的な名声を誇るイタリア企業の集まるAltagamma Founddationに参画して、ハイクラスなマーケットでの活動や製品マネジメントの分野においてイタリア文化とそのスタイルの発信を続けています。

研究開発センター Research and innovation

Research & development centre―研究開発センター

研究は企業の発展に不可欠な要素という考えから、B&B Italiaで研究機開発に多額の資金を投資しています。CR&Sと呼ばれる研究開発センターは、プロダクトデザインから企業のアイデンティティ、そして素材と技術革新に至るまで、絶えざる研究と実験を行なっています。
R&Dセンターは、デザイナーのクリエイティブなエネルギーを推進し、理解し、方向性を見極める新しい提案をする立場にあり、それが継続的に革新作業を活発化させます。R&Dセンターの蓄積された情報と経験を最大限に利用して、デザイナーは、その個性とクリエイティヴな表現を提供します。そしてそれはB&B Italia独特の個性を反映するものになるのです。

B&B Italiaは、今までに、アントニオ・チッテリオ、パトリシア・ウルキオラ、深澤直人、ザハ・ハディド、マリオ・ベリーニ、ジェフリー・バーネット、ガエターノ・ペッシェ、パオロ・ピーバ、スタジオカイロスなど、多くのデザイナーとコラボしています。
さらに、R&Dセンターではパブリック・イメージを造り出し、グラフィックス、広告宣伝、コマーシャルな空間自体をデザインするなど、PRとコミュニケーションの機能も持ちます。その他、トレーニングプログラム、製品開発室、過去のアーカイブ、フォトグラフなどの資料、そして各国の店舗の規範となるショールームの機能も備えています。
こうして数々の受賞歴を誇るR&Dセンターとともに、B&B Italiaは国際的に成功をおさめた製品の数々を送り出してきました。

そして高度な革新性を伴った企業として認知されています。
代表的な例として、4度のコンパッソ・ドーロの受賞があります。その中でも、1989年の「科学と技術開発の真価の探求、機能性と表現力に富んだ製品を結実させるための企業努力に対して」授与された同賞は、特筆に値する受賞でした。

Technology―技術

B&B Italiaにとって最も基本的な要素である「技術力」は、二つの目的を同時に達成します。一つは、製造過程で直面する様々な課題に的確に対処すること。高度な技術により、製造過程に生じる多くの課題を解決し、不可能を可能にすることで創造の幅を広げ、上質な素材をより効率的に、最大限に活用する方法も導き出します。

そしてもう一つは、最高の品質と快適性という、かけがえのない価値を提供すること。
想像力と革新性は常に新しい技術を積極的に取り入れています。代表的な例としてバイエル社との提携による低温発泡モールドウレタン製法技術や、合成樹脂を使用した工業製品の開発、デュポン社との提携によるダクロンの採用、そしてR&Dセンターが開発した10年保証のソファ、チェアの一体型スチールフレームの製造などがあげられます。技術への要求は工程とシステムの刷新と、厳格な企業哲学と技巧によって表現されているのです。

ホームディビジョン Home division

B&B ItaliaとMaxalto

B&B ItaliaとMaxaltoはグローバルに展開している二つの主なコレクションです。その使命は、歴史と現代文化を表現することであり、国際的に著名なデザイナーとコラボレイトした結果、 デザイン、研究、創造力、技術開発などにおいて現代のトレンドを理解するのに相応しい製品となりました。さらに時代とともにホームやアウトドア、オフィスやパブリックスペースの家具など、コレクション構成は時代とともに変化してきました。

80%を超える輸出量は、国際マーケットからの要求に対し、綿密に構築された流通計画の反映といえます。そして、長年に亘り、築かれたセールス網は現在、ミラノ、ロンドン、パリ、ミュンヘン、ニューヨーク、シカゴなど、世界の主要都市にフラッグシップストアをオープンさせています。
B&B Italiaの顧客第一主義は、世界各店舗において高品質な製品と接客のポリシーに表現されています。

Home Division ― ホーム事業部

B&B Italiaコレクションは、住空間の環境の変化に対応したトレンドに基づいています。そしてデザインと技術革新を抱合したハイクオリティな生活の要求に応えるものとなっています。
B&B Italiaは、現代的で洗練された国際的なライフスタイルと、時代にとらわれないエレガンスを製品に表現しています。イタリアンデザインと”Made in Italy”の秀逸さを代表する、世界的に有名な家具コレクションなのです。

Maxalto

Maxaltoは1975年の発表以来、優れた木工家具として認知されています。それは秀悦なクラフツマンシップと最先端の工業技術の融合の証であり、生産性と品質を同時に達成するということでもあります。当初は、アフラ&トビア・スカルパとの共同開発でしたが、1995年よりアントニオ・チッテリオがMaxaltoの全てをコーディネートしています。
チッテリオは、1920〜30年代 に見出されたフレンチデザインをスタイリッシュな言語としてとらえ、現代的な観点で再構築しています。貴重な素材や洗練されたディテールが印象的で、まさに“コンテンポラリー・クラシック”のデザインそのものです。

B&B Italia Outdoor

2007年、B&B Italiaのダイナミックでクリエイティブな活動は、新たなコレクションで未開拓の市場へ進出することになり、アウトドア・コレクションをデビューさせました。著名デザイナーとの提携――パトリシア・ウルキオラ、ジャン・マリー・マッソー、アントニオ・チッテリオとともに、これまでにない印象的なコレクションを発表しました。
チェア、アームチェア、ソファ、シェーズロング、テーブル、そしてオリジナルの装飾小物が、アウトドア/インドアのデザイナーズ・アイテムとして造り出されています。

B&B Italia Project

コントラクト市場に向けてデザイン/製作される、パブリック・スペース(オフィス、レストラン、ホテルなど)のための製品のコレクションが、2006年にプロジェクトコレクションとして発表されました。それは、これまでのいろいろな企業や建設プロジェクトと提携の経験から生まれたものです。これらの家具類は、際立つ個性をまとっています。
デザインは、大胆で機能的、素材の特性の観点からパブリック・スペースを理論的に解釈し、付加価値を創出します。スタイルも文化のバックグラウンドも異なるデザイナーとの協働によって生まれるコレクションは、B&B Italiaの現代のトレンドを反映した調和のプロダクトとして存在感を放っています。

コントラクトディビジョン Contract division

Contract Division ― コントラクト事業部

B&B Italiaコントラクト事業部は、30年以上前から建築や内装のターンキー・プロジェクトを手がけてきました。
プロジェクトはホテル、店舗、レストラン、オフィス、ヨットやクルーザーと様々な分野に及びます。現在では、コマーシャルプロジェクトの分野において、世界中のデザイナーやクライアントから信頼できるパートナーとして認知されるようになりました。

蓄積されたノウハウと確固たる競争力により、B&B Italiaのコントラクト事業部は、デザイナー達のデザインを図面作成から制作まで請け負い、高い工業技術力で実現化する事ができます。
またクライアントには、今までのノウハウを生かしたアドバイスを行っています。複雑で流動的なコントラクトプロジェクトは、完成までのプロセス「デザイン・プロダクション・プロジェクト管理・輸送/納品まで」が一貫してスムーズでなくてはなりません。
私たちは、デザインやプランのイメージを最大に生かす為の技術やプロジェクトリサーチを常に探求し続けています。

コントラクト事業部は、数々の大規模なプロジェクトも手がけてきました。
最近では、ミラノとロンドンのブルガリホテル、ロンドンのカフェロイヤル・ミーホテル、アムステルダムのコンサヴァトリアムホテル、バルセロナのマンダリンオリエンタルホテル、サンクトペテルブルグのW・ホテル、ビエケス(プエルトリコ)のW・リゾートなど、またクルーズラインやオフィスなど著名なブランドからも多数引き合いを受けています。

起源と歴史 A brief history

The Origin ― 原点

1966年、カリスマ的創業者ピエロ・アンブロージオ・ブスネリの見識と起業家精神によって、チェザーレ・カッシーナと共同でB&B Italiaの前身、C&B(Cassina&Busunelli)が設立されました。
同社はデザインや素材、技術などにおいて、要求されるものをイノベーションをもって応えることで、程なくソファモデルのランドマークとして国際的に認知される事となりました。洞察力のある技術的な手法は、特に生産において飛躍的に同社を押し上げました。
また著名なデザイナーを採用することで、こうした革新的な活動は、数年のうちに他の家具部門にも拡張され、最終的にはコントラクト事業やアウトドア家具にまで展開されていきます。

60s’ ― 1960年代

そして大胆な実験を推し進めるにつれて、より近代化と工業化の連携を重要な要素として考えるようになります。そうして同社は、イタリアのデザイン文化と国際的なプロフェッショナルとの会話を試み始めます。そうして実現した低温発泡モールドウレタンの技術は、UP、Coronado、LombricoやAmantaなどのアイコンとなる家具を産みだしました。

70s’ ― 1970年代

新たなモード表現やアーティスティックで大胆な変革期であるこの時期に、広告コミュニケーション分野でもリーダー的役割を果たしました。有名なオリビエロ・トスカーニが、Le Bambole(マリオ・ベリーニ作/1972年コンパッソ・ドーロを受賞)のキャンペーンを手掛けます。それは、アンディ・ウォーホルにB&B Italiaの革新的活動をインスパイアした、ドナ・ジョルダンによる挑発的なイメージでした。
1973年は同社にとって記念すべき年となりました。ピエロ・アンブロージオ・ブスネリが、共同出資をしていたカッシーナの株を全て買い取り、社名をB&B Italiaに変更したのです。
その後1975年には、Maxaltoが設立されました。クラシックなフォルムの伝統的なキャビネットや弦楽器の製作過程や手法にインスパイアされた新しい家具を提案することになりました。Maxaltoの家具コレクションは、アフラ&トビア・スカルパの協力で製作されました(Artona/ 1975、New Armony/1979)。ここでは、木工技術が主役となったのです。

80s’ ― 1980年代

この時期は、激動の時代で、多望と脅威の相反するチャレンジが激動する日々、文化は、伝統と実験を統合しながら進んで行く時代でした。それでもスタジオカイロスによりデザインされたワードローブのSisamoが1984年にコンパッソ・ドーロを受賞しました。これはB&B ItaliaをNight Area分野で革命を起こしたリーダー的存在としてその地位を知らしめました。
さらにB&B Italiaは完璧なるソファSity(1987 年コンパッソ・ドーロ受賞)の発表でソファのあり方を変えました。”No Sity is the same as another Sity”というフレーズとともに様々なオプションで座る方法を変えてしまうという世界初のコンセプトでした。
一方、Maxaltoはアフラ&トビア・スカルパと共に絶えざる研究の結果、Damasco(1989)とDominoを発表しました。1989年のコンパッソ・ドーロ受賞はMaxaltoにとっては、初の受賞でしたが、これはひとつの指標を建てた意義あるものでした。この出来事は、イタリアンデザインにおけるB&B Italiaの役割を大きく印象付けるものでした。

90s’ ― 1990年代

世の中が総体的に復活の兆しを見せてきた時期、B&B Italiaは、アントニオ・チッテリオのデザインによるDomus(1989)、Harry(1995)、Charles(1997)などの本質的で高品質の家具コレクションの発表により国際的な関心を集めました。
Domusは、革新的なスライド機能をドアに採用することで、家の壁をブックケースやシェルフに変身させることに成功しています。HarryとCharlesは、ピュアで直線的なデザイン、美しさと機能的厳格さを統合するというコンセプトを打ち出しました。
また、Maxaltoが劇的な変化をとげます。アフラ&トビア・スカルパからMaxaltoを引き継いだアントニオ・チッテリオは、Aptaコレクション(1996)で革新的な解釈を発表しました。彼は1900年代初期に立ち返り、ふたつの世界大戦の間のフレンチデザインの形態に突出した要素を発見したのです。
調和のセンス、木の感触、ディテールへのこだわりが、彼の他の多くのプロジェクト同様改めて大切なテーマとなりました。それらは互いに調和して色々な要求に応えるべき回答を用意したのです。

2000s ― 2000年代

21世紀は新たな政治と文化のバランス形成の夜明けとなりました。
それは今も続いている変化ですが、近年イタリアンデザインは国際的な成功をおさめています。B&B Italiaは、重要なデザインプロジェクトにおいて、注目すべきデザイナー達と特別な関係を築いています。パトリシア・ウルキオラはFat-FatとLens(2002-2003)でパートナーシップをスタートさせ、Tufty-TimeとLazy(2005)で地位を固め、Canastaコレクション(2007)でアウトドア家具でのデビューも飾りました。
人間性を吹き込む作家としてShelfx(2006)などで有名な、日本人デザイナーの深澤直人との関係は、Grande Papilio(2009)というアイコン的製品を産み出しました。このオーガニックな形状デザインのアームチェアは、ホーム分野やコントラクト分野での座るという概念を変えました。
そして、その後の多くのセッションを通して、長く続く良好なパートナーシップを作り上げることができました。
アントニオ・チッテリオのMaxaltoは、スタイルとデザインを統合した最上級の英知とともに、洗練されたクラフトマンシップと技術でクオリティのさらなる高みを目指しています。
新作Simliceコレクション(2000)やACコレクション(2003)は、ブランド哲学を明快にするためにデザインされ、形やメッセージがより厳格となり、ボリュームはよりベーシックになってきています。
それに加えて、新しいエッセンスとフィニッシュが効果的に現代の美的トレンドを切り取って表現されています。2006年には、新たにB&B Italia Projectという部門が立ち上がり、B&B Italiaのライフスタイルをコントラクト事業(オフィス、レストラン、ラウンジ、ホテルなどの商業空間)に適用しようというものです。
同年、B&B Italiaはmoooi社を買収、このダイナミックなオランダの企業は、アートディレクターであるマルセル・ワンダースの聡明で的確な指示のもと、家具や照明器具を世に送り出しています。イノベーションとデザインに対する情熱を同じくする両社は、継続的にそれぞれの傑出した、互いを高め合う哲学とスタイルで良好な関係を保っています。
2008年、革新的なウオールシステムFlat.Cがアントニオ・チッテリオにより発表されました。それは新たなプロジェクトの形成を特徴づけることになり、同社の技術力をさらに印象付けることになりました。

2010s ― 2010年代

国際的経済危機はB&B Italiaをさらなる研究とイノベーションへと駆り立てます。それらは、本来B&B ItaliaのDNAの固有の部分であって世界的成長を図るために必要な推進力なのです。この10年はふたつのベストセラーの発表で幕を開けました。パトリシア・ウルキオラによるBend-sofa(2010)とアントニオ・チッテリオによるRay(2010)です。
その後、2011年にはパトリシア・ウルキオラによる興味深いデザインのアームチェアであるHuskが登場、これは、B&B Italiaにエコロジーとサステナビリティという視点を導入させることになります。本来屋内用途であるこの大胆なデザインは、後に快適さと色合いにフォーカスしたアウトドアバージョンへと進化していきます。
Maxaltoは”New Classic”への研究に向かいます。チッテリオによる技巧を凝らされたAcroコレクション(2010)とLuxコレクション(2012)により、Maxaltoは“contemporary”の探求へと向かいます。B&B Italiaのたゆまない技術革新により、トレンドを確固たるものにする新しい製品群は、続けざまに発表されていきます。バーバー&オスガビーによる力強く見ごたえのある存在感を示すテーブルプロジェクトTobi-ishi(2012)もその例です。その一見ベーシックに見えるデザインとしかし複雑なプロセスはB&B Italiaの研究と真の”デザインの在り方”への典型的なアプローチを示しているのです。

Products history ― 製品の歴史

B&B Italiaの製品はイタリアンデザインの歴史書に貢献しています。
“An industry for design(デザイン業態)”というウェブサイトを訪問して、1966年から今日までの主要なプロジェクトを通してB&B Italiaの歴史をご覧くださいませ。

クオリティ Quality

Attention to Detail ― 細部へのこだわり

B&B Italiaの製品は、あらゆる製造工程で厳しく管理された最高の品質で造られています。
そして最先端のテクノロジーを探求し採用しています。それは、最新のコレクションを 常に改良と進化を伴って造り出すことを可能にしています。

すべての製品に課される研究の中でも素材の仕様に関するものは、最も重要です。
それは製品のアイデンティティと顧客からの要求に応えるために注意深く選択されています。
各製品が持つ固有の特性と品質を確立することが、B&B Italia製品の秀逸性を常に保証できるものとしているのです。

Production of upholstered models ― 張地モデルの製造方法

1966年にB&B Italiaにより、世界で初の低温発泡モールドウレタン製法は、家具モデルのデザインコンセプトにおける衝撃的な技術革新であり、それは製品の品質向上にも重要な進化をもたらしました。

スチールによる構造の採用は、製品の耐久性に最高のレベルを保証することになりました。
その構造はあらゆる部分(弾性ストラップ、スプリング、補強材など)と融合され強化されました。それにより、快適さや機能性において製品のパフォーマンスを高めることができました。
この構造体は、製品の外郭の形を造り出すモールド内に据え付けられ注入されるポリウレタンにより封じ込められます。

B&B Italiaは、すべてのチェアに座面により異なるタイプのカバーを用意しています。
通常はポリウレタンが主体ですが、それに加えて、フェザーやポリエステルファイバーあるいは、その両方の混合など、より柔らかく快適なものが座面などに採用されます。
その製品に最も適した快適さの組み合わせを発見するために、プロトタイプの段階から各デザイナーによって細かく監修されています。

The advantages of B&B Italia foam ― フォームの利点

通常のソファの構造(切り出されたポリウレタンブロックを木製フレームに取り付けるというもの)に比べてこの構造には、大きな利点があります。

  • ポリウレタンで封じ込められた金属フレームは、剛性、反発性、耐久性、機能性をより確実にします。
  • 弾性ストラップとスプリングも同時に封じ込めることで最高の快適性を確保します。
  • グラスファイバーによる補強、あるいは、予熱したモールドが有機的な形状の製品の生産を制限なく可能にしてくれます。

Fabrics ― ファブリックス

B&B Italiaのテキスタイルコレクションは、織りと編み糸(自然、合成を問わず)の深い探求の結果です。それは、ほとんどの場合、あらゆる家の環境に溶け込むように、B&B Italiaが専用の権利を得て製造している素材です。

ファブリック/レザーコレクションは、世界中のマーケットの要求に応えるようデザインされています。

張地は、品質と耐久性を追求するために以下の品質テストを課されています。

  • 摩耗耐久性
  • 毛玉形成度
  • 耐光性
  • 引張耐性
  • 裂傷摩擦耐性

アウトドア専用等のファブリックは、さらなる品質向上のために以下の処理を施しています。

  • 防汚処理
  • サンフォライズ加工
  • バフ仕上げ
  • 耐火性

Leather ― レザー

B&B Italiaが使用するレザーは、ヨーロッパ圏内で飼育された若牛のものです。
それは動物の生存環境にも配慮したものです。レザーの美しさとクオリティはその種自体の特性と、いかに飼育されたかに大きく左右されます。
B&B Italiaは若い雄牛のレザーを選びます。それは、健全で小さくて強いからです。
原材料の秀逸性を確保するということは、動物の自然の生育状態と生産管理に配慮するということです。
そこには、傷、昆虫による刺跡、膨れ、皺、色むら、銀面の違いなども含まれています。
これらは個体の資質がどう保たれていたかという具体的な証拠であり、レザーの特徴に不可欠な要素として捉えられています。皮革を切り取り割り付ける際に製品の見える場所にしみなどを配置することは避けなくてはなりません、それはB&B Italiaが最も注意して作業している項目のひとつです。

Wood ― 木材

B&B Italiaの製品に使用されるオークは、アメリカのホワイトオークです。
この素材は、比較的まっすぐな木目を持ちますが、一部に複雑な質感を呈する特徴があります。

Wood Finishes ― 木材表面仕上

ウッドの特徴やそのクオリティを際立たせるため、B&B Italiaはオープンポアフィニッシュ(目はじき仕上)を採用しています。ライトオーク、ブラックオーク、スモークオークなどの仕上には、クリアフィニッシュを施す前に、表面の木肌を際立たせるため、ブラッシングを施します。なおグレーカラ―のオークには、素材そのものの特徴を変えてしまわないように使用する色を注意深く選定します。

Laquar ― ラッカー仕上

ラッカーは幅広い選択肢と優秀な品質を保証するため、慎重なリサーチのもとに採用されます。ペイントも、老朽化、傷、摩擦などに耐えうるよう最高の結果を追求して選択され、B&B Italiaが使用するあらゆるタイプの木材に適用されています。
マットな仕上のサティナートと艶のある仕上げ のグロッシー は、光沢がある部品を使っている家具の部分をより強調するためにオプションとして用意されています。
収納家具に採用される華やかな光沢があるチタン仕上は、社内での地道な研究と複雑なペイント工程の成果であり、木材や金属素材に対するクローム効果のあるペイントの先駆けとなるものです。
B&B Italiaのすべてのペイントは水性であり、環境問題にかかわる排出物規制のテストにも適合するように選択されています。

Metals―メタル

スチールとアルミニウムは、使われる製品により、ペインティングからクロームメッキ、ブラッシング仕上まで、数々の表現を提供しています。
デザイン性としての仕上効果以外に、ニス仕上によるものは、表面強化、老朽化対策、対傷、対摩擦性、退色防止などに優れた効果を発揮します。
経験と研究が、最高品質の保証を確約する成分やペインティング工程の選択に導いています。
ガルバニック仕上は、強靭な耐久性と素晴らしく美的なインパクト、そして汚れにも強いという特性を持っています。B&B Italiaは、美的なクオリティだけでなく耐久性にも優れた製品を提供します。つまり、こうした厳格な製造サイクルはあらゆる段階において適用されているのです。ガルバニック仕上に関しては、環境規制に適合する一流企業と提携することでこれを実現しています。

Marble―マーブル

B&B Italiaは、いくつかの種類の大理石を提供しています。
用途により、ふた通りの仕上を選べます。
艶のないマット仕上で多孔性のものと、液体の吸収を防いで、汚れにくいステインプルーフ対策を施したものです。
表面をよりよく保護するため、その石目と色反射の美しさを際立たせるために有効なポリエステル塗装を施します。またこれは、あらゆる液体に対して防水性能を発揮します。
B&B Italiaにおいて、最も使われる頻度の高いマーブルは、エンペラドール、マルキーナブラック、ポルトロ、カッラーラホワイト、カラカッタホワイトなどです。

Thermoplastic Material ― 熱可塑性素材

軽量で耐久性があり、メンテナンスが容易であることなど、いくつかの利点があります。

Cristalplant® ― クリスタルプラント

Cristalplant®は、高度な技術を用いた革新的、かつ非常に硬い素材です。 アルミニウム水和物とアクリル樹脂からできており、モールドで型抜きして製品化します。
非常に高品質な素材で、紫外線、温度変化、摩擦にも強く美的観点からも機能的な面からも、現代社会に求められている要素を備えています。Cristalplant®は、表面のソフトタッチ効果によりまるでベルベットのような快適な感触をもたらします。

汚れがつきにくく落としやすく、小さな傷なども補修が可能で、衛生的な素材です。Cristalplant®はイタリアのみで独占的に造られており、100%再生 が可能な素材です。

Certifications ― 認証

1997年12月18日にB&B Italiaは、自社の品質管理システムに関する公の認証として初めてICILA/CISQの第118番認証を取得しました。

それ以降、B&B Italiaは、UNI EN ISO9001/2008に基づいた品質管理認証を受ける企業体として歩み続けています。
品質管理システムを遵守していくことは、顧客の満足度を守る事に繋がり、企業として進化していくことになるです。

エコロジーとサスティナブル ECO-Sustainability

Products that are valuable in time ― 時代にとって貴重なプロダクト

B&B Italiaの成功は、クリエイティビティ、イノベーション、ノウハウのブレンドによるものです。
それが「時代にとって重要な製品」の創造につながり、「時の試練に耐えうる製品」は、この40年間継続して広告で主張しているテーマです。その哲学は、当時から今日までB&B Italia社の全てに反映しています。完璧な製品とは、機能、素材、構造、品質、デザイン、全ての点で時を超えて継続すべきものです。

生産工程と同様に、リサイクリングと廃棄物処理にはエネルギーとCO2排出を伴います。
製品に適用されるエコ&サステナビリティのコンセプトは、使用できる期間は限られていても、そのリサイクルや処理には数年の時間がかかるということの理解です。

品質について厳格なB&B Italiaは、これまでにない耐久性を持つ高品質の製品を製造しています。
それは、結果として資源の節約につながります。元来、リサイクルや廃棄物処理を減らすことが、原材料やエネルギーの節約、そして排気ガスの大幅な減少に役立ちます。

Quality that stands the test of time ― 時の試練に耐える品質

B&B Italiaのすべてのソファやチェアの構造体(構造部分とはクッションおよび脚部を除いた本体のフレームをさします)には10年間の品質保証が付いています。
1966年の創業時に開発されたポリウレタン発泡モールディング技術は、ソファやチェアの製造に革命をもたらし、より高い品質基準を保証することとなりました。その工程は、構造となる金属フレーム自体をモールド内に囲い込み、その後、低温発泡ポリウレタンを充填するというものです。
この製造技術は、それまでの最高レベルだった製品より、はるかに高い耐久性を保証できることになりました。

Design and functionality that stand the test of time ― 時の試練に耐えるデザインと機能

世界をリードする国際的デザイナーとのコラボレートは、B&B Italiaのもうひとつの成功の要因です。それは品質や機能だけでなく、時代背景やトレンドに左右されることなく長く続く製品を作り出すことを可能にしています。

B&B Italiaは常日頃からエコフレンドリ―な工場を標榜しており、可能な限り、サステナブルな素材や工程を採用するよう努力向上に努めています。

B&B Italiaはエコ&サステナビリティというテーマに真剣に取り組んでいます。それは法的な観点からだけではなく、製品を開発する場合の基本であるからです。
本社にあるR&D センターは、普段からイノベイティブな素材の探求や、環境バランスをより尊重する工業的アプローチで製造工程を開発する努力を続けています。

企業の倫理 Corporate code of ethics

Corporate code of ethics ― 企業倫理

法の順守、透明性、忠誠心、公平性、誠実さ、人材の育成は、B&B Italiaの企業創設以来、ずっと伴っている論理的価値観と信条です。そしてそれが、B&B Italiaを長年にわたってこの業界のリーダー的地位に押し上げてきました。この信条が企業理念を守り、アイデンティティ、企業文化、ビジネス活動の指標、最高のクオリティを追求する優れた企業に求められる要素として、企業にとって不可欠だと認識するB&B Italiaの価値観を定義するものとなります。そうした責任の範囲で、管理者、従業員、協力会社や監査役など全てが、こうした倫理信条に従うことを、明確に求められています。

倫理の企業コードをダウンロード(PDF)

B&B Italiaフィルム Film

B&B Italia. Poetry in the shape. When design meets industry

この映画は、B&B Italiaの創設者ピエロ・アンブロージオ・ブスネリと会社の軌跡、そして未来の目的を描いています。
B&B Italiaの使命は、デザインと現代文化を表現し、世界中に発信することであり、その歴史と高度な工業技術の繁栄をインタビューを交え、ドキュメンタリー形式で50分の映画としてつくりあげています。