Paolo Nava パオロ・ナーヴァ
パオロ・ナーヴァは1943年、ミラノ近郊のセレーニョに生まれる。ミラノ工科大学 建築学部を卒業後、フィレンツェでインダストリアルデザインの上級コースを修了。その後、イギリスで工業デザインスタジオと協働し、研鑽を積んだ。
1972年には、アントニオ・チッテリオと共に「Citterio-Nava(チッテリオ=ナーヴァ)」スタジオを設立。二人は、イタリアンデザインを象徴する数々の名作を生み出した。1982年以降は独立し、イタリア国内外の名だたるブランドの家具デザインを手がける。
彼の作品には、詩的なビジョンと、産業・製造の現実的なニーズとの対話を追求する姿勢が映し出されている。住空間を独自の概念で捉え、使い方に根本的な変化をもたらすことで、素材と技術の新たな関係性を構築。彼が手掛けるデザインは、明確な構想のもと生み出され、フォルムはそのプロセスの自然な結果として形を成す。
パオロ・ナーヴァは、1970年代から現在に至るまで、家庭用デザインのあり方を大きく変えた革新的なコンセプトを数多く生み出し、時代を超えて愛されるフォルムと機能の原型を築いたデザイナーの一人である。彼の仕事の重要な要素は、素材の直接的な実験と、ラボモデルによる三次元的な検証にある。
40年以上にわたる活動の中で、パオロ・ナーヴァ スタジオは数々の国際的なデザイン賞を受賞し、現代の家具デザインにおいて確固たる地位を築いている。